リーダー責任愛


6 弱者を守る

強きになびき弱きをくじく的な傾向のはびこりやすい組織、おうおうにして上司に対してYes Manな奴ほど、部下に対して横柄なものです。

厳しくても良い。ただし、厳しさの背景には<その人の為>という見えない愛情、慈しみがなければそれは単なる<いじめ>です。
自分がリーダーだと思うなら、最後はけつを持つくらいの気概がなければ頭はって生きてはいけません。
そのへんよろしく。

wrote:工藤信一 1997.11.27


けつ持つとか頭はるとか、いちいち若いですよね。
よろしくを”夜露死苦”って書いていないだけよかったです(笑)

人はなぜ強者に媚びへつらうのか?


そんなに難しい話でもないのですよね。

シンプルに考えれば、その方が安全に生きていけるからです。

いちいち自己主張ばかりしてたのでは、集団からはじかれてしまいかねませんし、その集団が仕事関連だったら「おまんま食い上げ」になりかねないですものね。

食料にも窮する環境下では、反逆が死に直結する場合だってあるでしょう。キャリアプランが狂うからとかおめでたいことが選択肢に上る今の日本などはましなほうだと思います。

まあ、生存欲求を満たすための自己防衛本能がなせる行動ってことです。人としてごくごく自然な行動なんですよ。

ですからそれで普通なんです。ダメってことじゃない。ただただそれが普通なんです。そのように行動する人々が大衆を占めるのが社会なのですから。

なにも気にすることはない。

「自分かわいさのあまり、不幸そうな人々、弱そうな人々、立場上不利な人々をさしおいて、良い思いをしようとしている」なんて、そんな言いにくいことを声を大にして言ったりしませんよ。

それが本能ですし、普段は意識することなく、当たり前にやっている、それが人ってものですから。

けれど、リーダーはそうじゃない


世間一般の組織はさらに上の組織に属しているものです。ということはリーダーにもリーダーがいるってことですね。

上位組織から見れば下位組織のリーダーは、部下の1人になるわけです。

ただね、上位組織のリーダーとはいえ、その方だって同じ人間なわけですよ。

人対人という点では何も変わりません。

そんな人間上司はたまに間違うんです。彼(女)だって完璧じゃない。

なんかおかしな指示を出してくることがあるものなのです。

その間違いは、どうでもいいような小さなことから、会社存亡を脅かすことになりかねない大きなことまで非常に振り幅が広い。

まだね、小さなことならいいですよ。仕方ねえなって言いながらもやるでしょう。けどね、これは明らかに違うだろうってことまで「上司が言うことだからYES!、さあ、おまえたち、やれ!」ではいかんでしょう?

それで「あの〜、間違ってはしませんでしょうか?」とか言おうものなら「なんだと!?貴様、オレの尊敬する○○様の言っていることが間違っているというのか?ええい、不届き者め!貴様など減俸だ!降格だ!謹慎だ!」では...

まあそうやって一度は滅びかけた国なので、この呪われた傾向はDNAに深く刻み込まれているのかもしれません。。

なのですがこれでは困るとはいえ、多くの普通の人は口には出さないのです。

口に出して自分1人が血しぶきを浴びながら討ち死にする選択肢よりは、みんな一緒に同じ目に合うほうがまだマシなんです。

一億総玉砕だから、オレだけじゃないしまいいか?って感じです。


けれど集団や組織を統率する立場にある人までそれでは困るのです。

1人でも2人でも構わない、少人数であっても自分の配下に帰属している人がいるならば、上にヘラヘラペコペコばかりではいただけません。

間違っていることには間違っていると毅然として言うなり、本人が気付くように仕向けるなりしなきゃ。

だってそうしないと自分ばかりじゃなく、自分の組織の人全員が酷い思いをしたり、ケースによっては危険に晒されたりするんですよ。

リーダーがリーダーたる理由、それは「敬意」×「信頼」です。関連記事:【店長ワールド】その4:組織のフラット化から紐解くリーダーの在り方この2つのエッセンスを含んだ行動のみがリーダーをリーダーたらしめているのです。

リーダーは個人の生存本能よりも、自身の組織を延命させることが優先される場合があるのです。

ただね...

リーダーも人ですからって先ほども書きました。

「なんでオレだけが危ない目に合わなきゃなんねんだよ!」

ハイ、わかりますよぉ。

「だったらあんたがリーダーやんなさいよ!じゃ、オレはお先に失礼!」

ですよねぇ。

けど結果はわかりますね。

そのリーダーは ⇒ リーダーだった人になっちゃいます。

なぜならば「敬意」と「信頼」を失ったからです。

まとめ


リーダーになるということは責任を負うということです。
それは会社の業績に対する責任もあるでしょう。上司から依頼された仕事を完遂する責任もあるでしょう。

ですがそれ以上に、自分が管理する組織を構成する面々の仕事の成長や仕事を通した人生充実に対する責任が大きいはずなのです。

前にも書きましたが、【関連記事:【店長ワールド】その6:タスクブレイクダウンが成功するマインドについて語るぜ】自分1人では何もできません。自分のところで動いてくれる人々がいてくれるから多くのことが実現しているのです。

自分の業績を作っているのは上司じゃないぞ、自分の組織の人々だぞということをリーダーは忘れてはならないのです。


だからと言って、なんでもかんでも上司に噛みつけって言っているんじゃありませんよ。中には正しいスタンスの素晴らしい上司もいらっしゃると思いますので。

まあ、それでしたら幸せなんですけどね。

さあ、みなさんの所属する組織はいかがでしょうか?
そして、ご自分が組織のリーダーをされている貴方、貴女、どうでしょうか?

言い方は厳しくてもいいんです。その人のためと思えばこそ厳しくなることだって時にはあるものです。僕などが説くのもなんですが、それがってものですよ。

止まらなくなってきちゃいましたので、2017年を実り多い1年にするためにも、ご一考されることをおすすめして本日はこのへんでペン(指)をおきましょう。

店長ワールド次回は自分の存在している価値をお送りします。

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