まとめ


東北本線から仙台港湾地区へのアクセス


不便


今回は前回記事からの続きになります。

前回記事:【宮城ローカル】仙台市内に行くのに東北本線から塩竈で乗換してみた

結論から言って不便です。

もし塩釜あたりにターミナルがあれば、上涌谷から中野栄への所要時間は徒歩乗換15分がカットされるので56分です。わざわざ1時間30分もかけて仙台を経由せずに済みます。

これは西塩釜から先の全ての駅についても言えることで、下馬、中野栄、陸前高砂、福田町、小鶴新田、苦竹、陸前原ノ町、宮城野原、榴ヶ岡へのアクセスが短縮されます。

一駅をターミナル化するだけで、通勤可能範囲が拡大し、労働力の流動性が向上することに疑いの余地はありません。

都市計画への疑問


宮城県に戻ってきて特に感じるのは「交通インフラの脆弱性」です。

しかしこれは東北本線と仙石線の乗換駅という局地的な問題ではなく、宮城県の全域を統合した自治体運営に対する方針やスタンスが要因の1つではないかと考えざるを得ません。

現在に見られるような仙台市中心部に接続するように周囲にベッドタウンを拡げていく手法は、僕が仙台に住んでいた頃から約30年たっても同じです。当時と何も変わっていません。

地下鉄を作った?

とは言っても南北線と東西線しかないし、それだってさほどのエリアをカバーできていないというのは事実ではないでしょうか。

現在進行系で地下鉄駅から先にも宅地開発が拡大し続けているものの、交通機関がバスしかないため不便さは宅地が拡大すればするだけ増長することとなり、結果として自家用車での仙台市中心部への乗入れが増加する。で、渋滞がひどくなる、で右折がどうのこうのと歴史ある大切な街路樹をもイージーに伐採してしまう・・・

なのに延々とそれを続け、人々もパズルのピースとなってそこに移り住んでいく。

でまた渋滞は悪化していく一方になる。

ちょっと考えればわかると思うのですが。。。

宮城県は言うほど大きな面積でもないのにもかかわらず、不便な地域が多過ぎですよ。

仙台から電車で1時間以内の地域ですら過疎化・高齢化が進行していく一方です。

主たる自治体から仙台への所要時間を調べてみました。
時間だけ見れば案外に近いのですが、電車本数が少なかったり、連絡で長時間待たなければならなかったりするため1時間という時間以上に「すげえ遠いな」と感じます。

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仙台都市圏への一極集中


宮城県の都市別人口分布を見てみると、その奇形とも言える異常性がはっきりと浮かび上がってきます。

まず仙台市だけで宮城県人口の45%を占めています。(仙台都市圏:仙台市周辺13自治体で算出すると65.9%に及ぶ:2017年6月1日推計)

この一極集中を上回る自治体は、京都府(京都府260万人に対して京都市140万人と過半数を越している)と、23区を1つの自治体とみなした場合の東京都だけしかありません。

また宮城県は2005年を境に人口は減少に転じていますが、仙台市に至っては人口増が続いています。

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つまり周辺では人口減少→過疎化が進行しているということになりますね。

至近2017年6月の人口減少ランキングでは、1位栗原市、2位石巻市と県北部の都市を中心とした減少傾向が進行中であることが示されています。

交通インフラ強化への投資


県北部を中心に人口減少地域が広がるのは何故?



答えは簡単、交通インフラが脆弱だからです。

鉄道もない、あったとしても本数がない、始発では間に合わないし、終電も早い時刻(21時台)。

日常的な往来が出来ないんですよ。

仙台鉄道を復活させては?


書いていて思い出したのですが、昔、仙台鉄道なる鉄道が存在していました。

廃線となったのが昭和35年ですので乗った記憶はありませんが、存在を話には聞いていました。

本来であれば幹線道路である国道4号線に沿って敷かれるべきであった東北本線は、お役所の思惑で計画された「野蒜港の築港」のためにあえて幹線道路をはずれて海沿いを東に向けて作られたそうです。

しかし最悪なことに野蒜築港が頓挫してしまった際に、仙台駅からやり直さずに塩釜まで出来ていた部分を活かしたので現在のルートとなっていることを知る人は少ないと思います。

東北本線が国道4号線よりもかなり東側を北上しているのも、古川ではなく小牛田を通っているのも、もとを辿ればこのことが起因しているんですね。

その本来であれば東北本線が走るべきだったルートは、国道4号線があるものの、人々の往来からは取り残されることとなり、それを補完するために出来たのがこの「仙台鉄道」なのです。

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*現在は東北新幹線には古川駅、東北自動車道には古川インターチェンジがあるため、東北本線だけが取り残される形となってしまっている。

ちなみに仙台地下鉄南北線のルートの台原から北は仙台鉄道のルートをなぞるように存在しています。(森林公園の下の広場も跡地)

地下鉄は泉中央で終点ですが、仙台鉄道はそこから更に北上し、富谷や吉岡、色麻、中新田(加美)そして西古川で陸羽東線と合流します。

この際、地下鉄南北線を北に延伸してみてはいかがでしょうね。

現状は自動車で4号線から泉を通って仙台市街地に入るには相当の渋滞を覚悟しなければなりませんが、もし鉄道が走っていたら?

富谷からでも30分あれば仙台駅に着くのではないでしょうか?

20キロ位しかないはずですので電車だったら一瞬です。
楽ですよ、運転しなくて良いんですから。

駐車場を探す苦労もありません。

仙台市内で一杯飲んでも電車で帰れます。

過去宮城県内に存在していた鉄道


宮城県には仙台鉄道の他にも廃線となった鉄道がいくつかあります。
・くりはら田園鉄道
・仙北鉄道
・秋保電気鉄道
・塩釜線
・東北本線旧線

先人の皆様の中にも、色々なことを考え、しかもそれを実際に実行されていた方々がいらっしゃったことを思うと頭が下がる思いです。

高速縦貫道・横断道の整備


また自動車に目を向けても、高速道、自動車専用道路も県南に寄っている感じがします。

県北部にあるのは東北自動車道と三陸道ですが、これらを連結する環状線もないし、栗原から秋田方面、加美から山形の尾花沢方面へ接続するラインもなし。

宮城県北部のほとんどの地域では、仙台市に高速アクセス出来ないようになっているのが現状です。

こんな感じで高速が接続していたら便利ですよね。

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まあ宮城も東北地域ですので、冬季には積雪があり、自家用車での遠距離アクセスには危険を伴いますから、あまり自動車に頼るのもどうかなとは思います。

となりますとやはり耐雪性が高い、鉄道網による地域アクセスの確保は必須ではないでしょうか。

先人の知恵に習うのも妙手


不便ゆえに仙台都市圏へ通勤も通学も困難、同じく不便ゆえに産業も来ない→仕事が少ない、仕事そのものがないとなり、仙台市への一極集中は留まる見込みが見えません。

しかしこのままでは仙台圏外地域の地盤沈下は進行する一方です。

たいして遠くないのに!
土地もあるのに!

そんな仙台圏外地域をひっくるめた宮城県全域の経済を活性化させ、観光促進などで発展させていくためには交通インフラ強化は必須でしょう。

昔「列島改造論」というのがありました。田舎に高速道路、新幹線を引っ張ることで、その先に人が集まり町ができる。

まあそのお〜

これにならうのも1案です。

サテライトシティ(衛星都市)構想


昔からあった中規模の市なり町なり自治体への鉄道と自動車によるアクセスを向上させれば、仙台に引っ越さずに仙台に通勤通学することに対するストレスは減少するのではないでしょうか。

また交通というものは双方向に機能しますから、人が行き来する頻度アップから情報交流、経済活動が活発化し、企業や仕事が増えてきます。

好循環し始めれば、雇用環境も改善し、人口も増加し、周辺都市が仙台市を母都市としたサテライトとして発展するようになります。

なんせ土地は有り余っていますからね。

東日本大震災でもわかったように、宮城は海抜の低い地域は住宅地としては危険です。仙台市も国道4号線以東の海岸方面へ住宅地域を拡大するようなことはしないのではないでしょうか。もはや仙台そのものを大きくすることは限界ですよね。

だったらこれからは通勤という形で周辺地域から仙台中心部への昼間流入を増加させる方向性にシフトするべきですね。

距離的には遠くないのですから十分に可能ですよ。

そう考えるとあれですね、宮城県は何十年もの間どこもかしこも不便を放ったらかししてきたのかな?

そんな気がしてきます。

商業への影響


宮城県が鉄道をメイントラフィックとした運用をしてくれることで、仙台駅を利用する人口を莫大に増加させることが可能です。

それにより仙台駅前商業施設の売上減少による撤退や廃業に歯止めがかかることはもちろん、新しく完成した施設の売上も確保できるはずです。

大都市の駅前なのに老舗デパートが廃業したり、その跡地に入るテナントが決まらないなんてことが起きる原因はなんのことはない

駅を利用する人が少ないから

です。

また、先にも書きましたが、鉄道で通勤できるということは「飲んでも帰れる」ということですよね。

飲んで酔っ払ってもなんとかなることの安心感は計り知れません。

仙台駅付近、名掛丁あたりの飲食店は絶好調になるのではないでしょうか。

政策への反映


折しも宮城県知事選挙があります。
ぜひ!立候補者の方々には、数十年後を見据えた大局観での政策を旗として掲げていただきたいものです。

アンチ自民?民進?

そういうゴシップ系のネタを餌にした行政は必要ないですよ。

先の仙台市長選挙では東京都議会選挙に影響され、印象を引き継いた結果となりましたが、そういうイメージ先行の選挙で大騒ぎしている時ではありません。

今のままではまた30年たってもなんにも良くなっていないを繰り返すことになるのではないか、そう感じてしまいますけれど・・・

まあ行政がダメならダメで、民間で引っ張っていきゃいいのかななんて思ったりもしますが、

やはり!

交通インフラの計画的な改良整備は行政で予算を組んで実現してほしいところです。

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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