こんばんは!
工藤レーシングです!
今回はキャブレターセッティングについて。
ようやく組上げ、無事に火も入ったニューエンジン。
達成感に包まれ、安堵するも束の間。
実走可能な状態にするにはセッティングが待っています。
キャブレターセッティング=燃調設定をしないと、折角の作業が徒労に終わることだって考えられます。
原因究明、補機類調整、エンジン組み。
これまでの作業を重ねながら、一緒にメンタルもリビルドしてきた感じもしています。
またブローさせたら・・・
今度こそ僕の心は失速していってしまうかもしれない・・・
なんちゃって大げさな!
まあとどめに追い打ちをかけられるのは間違いないでしょうな。
しかしそれはそれ。
そうなったらそうなったでまた違う作戦を立てれば良いだけのこと。
あと1日早く注文かけていれば一緒に組んだのですが、うちのジョグに合うジェットを見つけるのに手を焼きました。
メイン #70 ⇒ #74
スロー #43 ⇒ #48
に変えて燃調を濃くしてやります。
今回は特に低速走行時のチューン?いえ、燃調に重きを置いているのでこいつが大事。
実走しながら調整を行うため、カウルははずしたままでシートだけ取り付けにします。
こんな感じ。
するとこのようにキャブの「スロットルスクリュー」と「パイロットエアスクリュー」が見えます。
ほんと走っては止めてドライバーで手動調整するわけです。
それでは以下が基本手順
STEP1:
エンジンを止めた状態で、パイロットエアスクリューを奥まで締める。
そこから1.5回転戻します。
ここが純正の基準位置になります。
STEP2:
エンジンを始動し、15分程度走行して暖気します。
STEP3:
エンジンを動かしたまま、スロットルスクリューを緩め締めしながら、爆発が安定する一番低い回転数に合わせます。
STEP4:
エアスクリューを基準位置から左右に3/4回転ほどゆっくりと回しながら、エンジン回転数が一番高くなるor一番調子良くなる位置を探す。
STEP5:
スロットルスクリューを再調整し、安定して回るギリギリ一番低いところを探す。
最後のスロットルスクリューは、エンジンが稼働している時間にも左右されるし、外気温でも変わってくるので好みのところでおさめる感じですね。
ここからが肝心です。
チューニングカーでも、理屈では合っていても、そのセッティングと車との相性でも違ったフィールになってくるので、実際にドライブしながら、できればその車のドライバーの運転で走らせながらセッティングするのが望ましい位です。
原付に何を大げさな?w
いいんですよ。
命が乗っかってる以上は、それがトラックだろうがスポーツカーだろうが原付だろうが同じです。
それが僕のスタイルだし。
どんなお客さんだろうが対応は変えない。
なのに整備不良でぶっこわした!
ほんとしょうがない、直しながら自分も一緒に直してきた気分ってのは嘘じゃない。
寒空の下でカチャカチャと工具をいじりながら、色々なことが頭の中を去来しました、
そして沢山の大事なことを思い出したかな。
これは何かというとスロットル開度をマークしたものです。
実際にキャブレターのエアフィルターをはずしてスロットルボディーを目視しながら印を付けていきます。
実走では、このアクセル開度でどのような挙動をするかを確かめながらジェットの番手を上げたり下げたり、スクリューを締めたり緩めたりします。
今回特に重視したのがエアスクリューの調整です。
ご覧のようにエアスクリューはアイドリングからアクセル開度1/4辺りを担当します。
そこでアクセルを1/4位置での挙動を見るわけです。
具体的にはアクセルを1/4で固定して走ります。
その状態でエンジンの回転が上昇してくるようなら、空気が多い=燃調が薄い状態です。
燃調が薄いと速攻で壊れるのでスクリューを少しづつ締めながら、アクセル1/4で回転が一定に保たれる位置を探ります。
そして大事なのがプラグの焼けチェック!
ネジ切り部分がオイルっぽいけれど、電極はきれいな茶色です。
これが黒ければ燃調が濃くてカブリ気味
白ければ薄くて焼け過ぎです。
他のアクセル開度、1/2や7/8、全開はちゃんと走れば程度のチェック。
1/2はジェットニードルを調整したので燃調が濃く、結果トルクは上がっている感じ。
反面、以前のエンジンの時のように軽く加速していく感じはなくなりました。
壊すよりはいいかな。
そんなことより1/2開けていないのに速度は50超えていることに驚き!
このエンジン、いったい何キロ出せるんだろう・・・
まあリミッター入っているので出ませんけれどね。
実走を終え、カウルを組み完成です。
思っていたよりもスムーズな作業でした。
ポートチューンもしていないしECUがあるわけでもないのでセッティングがシンプルだったからですね。
とりあえず走れるようになり安心です。
しかしここにきてとんでもない大雪・・・
仕事のオファーをいただいても出られない日々が1週間も続きました。
6話に渡ってお送りしました「ジョグ復活シリーズ」
これにて終話でございます。
今後もちょっとしたカスタマイズを書いていきますので、期待せずお待ち下さいね。
今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。
【原付バイク】涌谷生活の命綱ジョグのブローそして復活まで:その1
【原付バイク】涌谷生活の命綱ジョグのブローそして復活まで:その2
【原付バイク】涌谷生活の命綱ジョグのブローそして復活まで:その3
【原付バイク】涌谷生活の命綱ジョグのブローそして復活まで:その4
【原付バイク】涌谷生活の命綱ジョグのブローそして復活まで:その5
工藤レーシングです!
今回はキャブレターセッティングについて。
ようやく組上げ、無事に火も入ったニューエンジン。
達成感に包まれ、安堵するも束の間。
実走可能な状態にするにはセッティングが待っています。
キャブレターセッティング=燃調設定をしないと、折角の作業が徒労に終わることだって考えられます。
原因究明、補機類調整、エンジン組み。
これまでの作業を重ねながら、一緒にメンタルもリビルドしてきた感じもしています。
またブローさせたら・・・
今度こそ僕の心は失速していってしまうかもしれない・・・
なんちゃって大げさな!
まあとどめに追い打ちをかけられるのは間違いないでしょうな。
しかしそれはそれ。
そうなったらそうなったでまた違う作戦を立てれば良いだけのこと。
ジェットの交換
あと1日早く注文かけていれば一緒に組んだのですが、うちのジョグに合うジェットを見つけるのに手を焼きました。
メイン #70 ⇒ #74
スロー #43 ⇒ #48
に変えて燃調を濃くしてやります。
今回は特に低速走行時のチューン?いえ、燃調に重きを置いているのでこいつが大事。
調整マニュアル
実走しながら調整を行うため、カウルははずしたままでシートだけ取り付けにします。
こんな感じ。
するとこのようにキャブの「スロットルスクリュー」と「パイロットエアスクリュー」が見えます。
ほんと走っては止めてドライバーで手動調整するわけです。
それでは以下が基本手順
STEP1:
エンジンを止めた状態で、パイロットエアスクリューを奥まで締める。
そこから1.5回転戻します。
ここが純正の基準位置になります。
STEP2:
エンジンを始動し、15分程度走行して暖気します。
STEP3:
エンジンを動かしたまま、スロットルスクリューを緩め締めしながら、爆発が安定する一番低い回転数に合わせます。
STEP4:
エアスクリューを基準位置から左右に3/4回転ほどゆっくりと回しながら、エンジン回転数が一番高くなるor一番調子良くなる位置を探す。
STEP5:
スロットルスクリューを再調整し、安定して回るギリギリ一番低いところを探す。
最後のスロットルスクリューは、エンジンが稼働している時間にも左右されるし、外気温でも変わってくるので好みのところでおさめる感じですね。
実走合わせ
ここからが肝心です。
チューニングカーでも、理屈では合っていても、そのセッティングと車との相性でも違ったフィールになってくるので、実際にドライブしながら、できればその車のドライバーの運転で走らせながらセッティングするのが望ましい位です。
原付に何を大げさな?w
いいんですよ。
命が乗っかってる以上は、それがトラックだろうがスポーツカーだろうが原付だろうが同じです。
それが僕のスタイルだし。
どんなお客さんだろうが対応は変えない。
なのに整備不良でぶっこわした!
ほんとしょうがない、直しながら自分も一緒に直してきた気分ってのは嘘じゃない。
寒空の下でカチャカチャと工具をいじりながら、色々なことが頭の中を去来しました、
そして沢山の大事なことを思い出したかな。
これは何かというとスロットル開度をマークしたものです。
実際にキャブレターのエアフィルターをはずしてスロットルボディーを目視しながら印を付けていきます。
実走では、このアクセル開度でどのような挙動をするかを確かめながらジェットの番手を上げたり下げたり、スクリューを締めたり緩めたりします。
今回特に重視したのがエアスクリューの調整です。
ご覧のようにエアスクリューはアイドリングからアクセル開度1/4辺りを担当します。
そこでアクセルを1/4位置での挙動を見るわけです。
具体的にはアクセルを1/4で固定して走ります。
その状態でエンジンの回転が上昇してくるようなら、空気が多い=燃調が薄い状態です。
燃調が薄いと速攻で壊れるのでスクリューを少しづつ締めながら、アクセル1/4で回転が一定に保たれる位置を探ります。
そして大事なのがプラグの焼けチェック!
ネジ切り部分がオイルっぽいけれど、電極はきれいな茶色です。
これが黒ければ燃調が濃くてカブリ気味
白ければ薄くて焼け過ぎです。
他のアクセル開度、1/2や7/8、全開はちゃんと走れば程度のチェック。
1/2はジェットニードルを調整したので燃調が濃く、結果トルクは上がっている感じ。
反面、以前のエンジンの時のように軽く加速していく感じはなくなりました。
壊すよりはいいかな。
そんなことより1/2開けていないのに速度は50超えていることに驚き!
このエンジン、いったい何キロ出せるんだろう・・・
まあリミッター入っているので出ませんけれどね。
完成
実走を終え、カウルを組み完成です。
思っていたよりもスムーズな作業でした。
ポートチューンもしていないしECUがあるわけでもないのでセッティングがシンプルだったからですね。
とりあえず走れるようになり安心です。
しかしここにきてとんでもない大雪・・・
仕事のオファーをいただいても出られない日々が1週間も続きました。
6話に渡ってお送りしました「ジョグ復活シリーズ」
これにて終話でございます。
今後もちょっとしたカスタマイズを書いていきますので、期待せずお待ち下さいね。
今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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